目指すは究極のコンビニ

利便性高め差別化

昭和電機 柏木健作社長

 1997年昭和電機入社。2014年取締役営業本部長。17年1月代表取締役社長。趣味のバス釣りはプロトーナメントに参加するなど自ら「本業はこちら」というほど。バイクチームも率いるなど多くの趣味を持つ。関西大学文学部卒。大阪府生まれの44歳。

 2010年から「一気呵成」に海外展開を推し進め、昭和電機の送風機やミストレーサを販売・サポートできる国を15カ国にまで引き上げた。

 これほどまでに一気に進めた原動力は強烈な「危機感」だ。10年に研修旅行で訪れたタイで「こんなに発展しているのか」と経済成長に衝撃を受けた。加えて「海外でもっと売れるのではないか」とも感じたという。

 社内のある工場を調べたところ、国内販売が大半だと思っていたが、「送風機は4割近くが異電圧対応だった。間接輸出が多く気付いていなかっただけですでに海外で使われていた」。「(海外をフォローしなければ)潰れる」と思ったという。

海外展開、一気呵成

 そこからはあっという間。11年からタイのユーザーを「回りまくった」。しかし、半年以上1台も売れない過酷な状況も経験。「売り込むばかりでお客さんの求めることを提供できていなかった」と反省する。

 それでもタイの洪水をきっかけに、「補修やお客さんが困っていることをし続けた」結果、売上は急増。たった1年で現地法人を立ち上げるまでに成長した。その後も、欧州、トルコなど相次いで販路を拡大した。

 こうした経験で気づいたことがあるという。それは「製品は必ずしも最高でなくていい。納期も普通でいい。価格も安くなくてもいい」ということ。重要なのは顧客の要求に応えることと、便利かどうかだ。

 だから目指す姿を地域に根差した「究極のコンビニ」と話す。「コンビニは本部が製品を主導し定価販売をするが、どう売るかは地域のオーナーに任されており、濃やかなサービスが提供されている」。同様に、メーカーとして製品開発を進める一方、濃やかな営業やサービスを強化する考えだ。

 こうした企業イメージを浸透させるためには「ブランドイメージも重要になる」とし、企業カラーも統一する。製品や作業着など青と白、アクセントとして使う予定だ。

 今後については「進めてきたことを続けるだけ」とあくまで自然体。とはいえ「出遅れた海外でやっと追いついた程度。次の段階として海外で築いた人脈を生かし、国内の拡販にもつなげたい」とすでに次を見据える。

日本産機新聞 平成29年(2017年)1月15日号