軸受の市販ルートに力

品揃えと在庫を強化 高機能品の開発も

 ジェイテクトは2016年度から20年度までの中期経営計画を発表し、軸受事業の構造改革を進めていく。その中で大きな焦点となっているのは、軸受の市販ルート強化だ。その具体的な施策を同社の常務執行役員・島田和典氏に話を聞いた。

ジェイテクト 島田和典常務

 1959年生まれ、長崎県諫早市出身。82年香川大学経済学部卒、同年、光洋精工入社。2006年光洋精工と豊田工機が合併し、ジェイテクト発足。10年執行役員、15年常務執行役員に就任。

―軸受の販売戦略は。
 軸受事業はこれまで自動車関連に力を入れてきたが、今後は産業機械や一般商流の比率を上げていく。そのために、市販ルートの代理店や販売店の強化を図り、売上を伸ばしていく取り組みが不可欠だ。1次代理店は強固な関係だが、2次代理店や機械工具販売店まで関係性を築けていないので、1次代理店とタイアップし、販売店を増やしていく。

―強化する点は。
 市販ルートでは特に標準品の品揃えと在庫強化が大切。在庫の見直しも行っており、中・大型の軸受など年間の販売数が少ないものを当社が在庫し、主力の製品群を代理店に在庫して頂くことで即納体制を整える。

 また、販売技術員を増やし、販売店の教育や困り事を聞き、解決していく活動も行っている。より密な関係を構築することで、商品開発にもつながると期待している。

―製品開発について。
 標準品の機能向上が重要になる。今年、コンパクトで高寿命化した超薄肉深溝軸受や静音技術を進化させたモーター用良音質深溝玉軸受などを開発、販売を始めた。今後も自動車や産業機械、代理店などから得たニーズを取り入れ、製品開発に活かしていく。

―今後のブランド戦略は。
 軸受事業ブランドである『Koyo』の営業力強化、認知度拡大を進めていくために、「Key of your operation」というタグラインを制定した。オペレーションには製造現場での操作と企業経営という意味があり、お客様に貢献し続け、モノづくりから経営まで支えるパートナーという当社の意思が込められている。お客様の課題を解決する過程で、パッケージの問題が上がり、刷新することが決まった。偽造品と差別化するためのホログラムを配した新しいパッケージを今年中に全品差し替え、Koyoブランドのイメージを確立していく。

日本産機新聞 平成28年(2016年)10月25日号