提案の切り口百様

マーケティング本部 プロダクトグループ ノンローティングツール担当 向中野 陽太氏

  製品は発売すれば終わりではなく、むしろ始まりだ。そして使ってもらうために、製品の魅力を伝えることもメーカーの重要な役割だ。TUNGFORCEインタビューの2回目は、旋削工具のマーケティングを担当する向中野陽太氏。販売面やマーケティングの視点からTUNGFORCEについて聞いた。

効果出すため妥協しない

向中野陽太氏

 2004年材料開発技術者としてタンガロイ入社。自動車メーカーにも出向後、12年からマーケティング本部。37歳。

 向中野氏は「どんな製品も使って頂き、効果を上げてもらって初めて意味をなす」が持論だ。しかし、入り口としては、まずはユーザーに話を聞いてもらわなければならない。ただ、ユーザーといっても提案先は多様だからこそ、工具販売店も営業活動に悩む。向中野氏は「TUNGFORCEの強みは工具を購入して頂くための2つのアプローチ先にそれぞれ効果的な提案ができることだ」という。

 その2つとは、工具を実際に使う人と、購入の意思決定者。前者については「1000点超の新製品があるので、どんなユーザーに対しても話ができるし、課題解決策を提供できる」。

 一方、意思決定者に対しては「TUNGFORCEのコンセプト=倍速加工」を押し出す。「トータルコスト削減を実現できる倍速加工のコンセプトは、意思決定者に伝わりやすい」からだ。ただ「どちらかが重要というわけではなく、両者が納得してもらって最も効果が得られる」。

 プロダクトグループはユーザーへ提案する一方、ニーズを聞き、開発部門につなぐ製品開発の司令塔的役割も果たしている。顧客の声を直接聞ける立場だからこそ、「お客様が少しでも満足しないものを出したくない」という。実際に「試作品の段階での性能に満足せず、開発チームに戻したこともある」ほどだ。元々、材料技術者でもある向中野氏は言う。「お客様に効果を出して頂くために、絶対に妥協はしたくない」。

日本産機新聞 平成28年(2016年)8月5日号