全社が売上増

機械好調、補助金後押し

2016年3月期決算表_R

 円安による景気回復や補助金が後押しとなって機械工具商社の業績も上向いている。11月に出そろった上場商社9社の第二四半期決算では、全社が増収を記録した。山善の工作機械部門は前年同期比で4割近くアップするなど、各社の工作機械部門は軒並み2桁増を記録。一方、NaITOや大阪工機など切削を主力とする商社も1割近く伸び、日伝や鳥羽洋行など伝導機器を扱う企業も好調を維持した。通期では中国経済の減速など不安視する見方もあるが、フルサト工業が上方修正したほか、全社見通しを据え置いている。

通期も増収見通し

 日本工作機械工業会の統計によると、4―9月期累計の内需受注額は3170億円と前年同期比で27・8%増加した。円安による景気の回復に加え、省エネ補助金やものづくり補助金が後押しとなり、ユーザーが投資を増やしたためだ。工作機械を扱う商社はこの波を上手くとらえた。 
 山善の工作機械部門の売上高は356億円と前年同期比39・1%増加。ユアサ商事の機械部門も537億円と20・6%増を記録した。フルサト工業の機械設備事業は93億円と34・8%アップし、通期予想も上方修正した。
 現場の稼働率に直結する切削工具も好調を維持。日本機械工具工業会の超硬工具の4―9月期の出荷額は1764億円と前年同期比で5・7%アップした。切削工具を主力とする大阪工機は売上高104億円と9・9%増加。NaITOも9・3%増やした。
 伝導関連も堅調に推移。連結決算となったため数字は明らかにしていないが、日伝の売上高は493億円となり、対前年同期で1割近く伸びた。鳥羽洋行も同じく106億円と割程度増加している。
 特長的なのはトラスコ中山だ。通販や一括購買に対応するeビジネスルートが、108億円と26・8%増と急増しており、新たな流通チャネルとしての存在感は高まってきている。
 高水準となった2015年の第二四半期決算の中、各社様々な戦略を推し進めた。ユアサ商事物流機能を千葉に新設するセンターに統合を決めるなど物流を強化。NaITOは郡山など3多店舗を新設し、大阪工機も中国・武漢に事務所を開設した。杉本商事は昨年統合したスギモトとのシナジーを図っている。
 通期は補助金がなくなることによる影響や中国経済の減速など不安視する声も多い。しかし、フルサト工業が上方修正したほか、残りの全社は数字を変えておらず、同水準で推移するとの見通しが多い。

日本産機新聞 平成27年(2015年)11月25日号