全社が増収

業績回復に追い風

産機150215-01表_R

通期は8社が増収予想

 円安や助成金などの経済施策が追い風となり、機械工具商社の業績が一段と改善している。10日に出そろった上場9社の2014年4―12月期決算は全社が増収を記録した。経常利益でも8社が二けた以上の増益となるなど収益性も高まっている。設備投資減税の継続や、円安で輸出企業が伸び、国内の設備投資意欲も改善していることから、通期予想も8社が増収を見込むなど、期末に向けても堅調に推移する見通しだ。

 2014年4―12月期の9社の売上高合計は9616億円と前年同期比で7・4%増、営業利益は312億円(前年同期比22・5%増)、経常利益328億円(同22・7%増)と増収増益をとなった。トラスコ中山は決算期を変更するため前年比の公表はしていないが、約10%の増収。杉本商事もスギモトの統合で連結決算となったため発表していないが、7%以上増収となっている。

 好調な要因は、昨年から続くものづくり補助金や、100%減価償却できる設備投資減税などの施策に加え、円安が継続することで輸出関連企業が好調に推移し、国内投資も改善してきたためだ。
 顕著なのが工作機械だ。ユアサ商事の工作機械の売上高は703億円と15%以上伸び、山善の国内の工作機械部門も425億円と9・6%増加。「輸出関連企業の設備需要が増加し、自動車関連産業も回復基調」(山善)としている。フルサト工業も機械設備事業で108億円と18・4%伸ばしている。
 製造現場の稼働率の動きと同調しやすい切削を中心とする工具も好調を維持している。切削工具を主力とする大阪工機は「自動車や航空機産業が好調」だったことで、146億円と13・9%伸びた。工具の扱いが多いNaITOも303億円と12・9%増収となり、通期予想も395億円と約3%上方修正した。

 伝動機器も好調を維持。日伝は売上高が683億円と5・3%伸びたほか、スマートフォン(スマホ)や電子機器向けが多い鳥羽洋行は141億円と23・8%も増収となり、通期でも上方修正した。
 通期予想も8社が増収を見込む。設備投資減税などの経済施策が継続するほか、円安で輸出企業が伸びており、国内の設備投資意欲も改善しているからだ。キヤノンやパナソニックなど電機大手では相次いで国内回帰や国内投資を発表している。
 今期から12月期決算に移行するトラスコ中山は「生産拠点の海外移転に歯止めがかかり、国内回帰企業も増加し、全体としては景気回復していく」とし、2015年の売上高の見通しを1630億円としている。
 

日本産機新聞 平成27年(2015年)2月15日号